奇跡の病気本の世界

ブックオフの105円コーナーを猟場にしてる人ならわかると思うけど、店頭在庫のうちけっこうな量を病気&健康本ーーつまり「1日2杯の豚骨スープで末期癌を克服!」とか「宇宙パワーで男女を生み分ける!」とか「毎食カツ丼ダイエット法」とか、そんなのありえねえだろうっていうか、仮にあったとしてもそれはあなたにだけ起きた奇跡であって、そんなものを本にして全国民に敷衍されても困るよなー、という内容の本がたくさん並んでいる。
おれは、そういうのが好きなんだな。
ただ、コレクション的な目で見ると、この手の病気本は主張したいこと、すなわちインパクトのあるタイトルと本文がメインなので、奇をてらった表紙にして読者を釣る必要がない。だから、物質としての面白味には欠けていて、あまり食指は動かされたりしない。『ニュ−ヨ−ク式 コ−ヒ−腸洗浄のすすめ』とか『意識を変えたらガンが消えた』なんてタイトルの本が実在していて、たしかにおもしろいとは思うんだけど、そういうのを研究するのは「と学会」の方々にお任せしておけばいい。
というわけで、自分は病気&健康本コーナーはあまり熱心にチェックしていないんだが、たまにスゴイものと出会ってしまうこともある。この本は背表紙のアイコン(こうしたアイコンは表紙カバーのデザインを縮小して載せていることが多い)が目に止まって、「こ、これは!?」と期待して棚から引き抜いたら、見事に期待通りの表紙だったという一冊。

『コンドロイチンでみるみる若返る/医師 北貞夫監修』(メタモル出版)

ジョーズのグッズコレクターもぜひ押さえておきたい1冊だ。