おしゃれな男のハンドブック


『秘書の口説き方/エルンスト・ヘーゲン著 大塚ひろ子訳』(山手書房新社
銀座の古本屋だったかな、たしか600円ぐらい。タイトルも表紙写真も素晴らしい。『女医マヤのセクシー心理学』のときは、せっかくタイトルがいいのに表紙が魅力的じゃなくて買うには至らなかったけど、本書はこのタイトルにして、この表紙。完璧。わかってる人が作ったんだろうね。
内容はさらに素晴らしくて、文体が尋常でないくらいに軽妙洒脱。ようするに『円楽のプレイボーイ講座12章』なんかと同じジャンルの物体なんだな。
まずは前書きにこんなことが書いてある。

この本を読むと、男たちは女たちを保護してやろうなんて気持ちがなくなるだろう。電車に乗っていて、女性が席を探していたら、僕たちが立たなくてはならないのは何故? 女性は膝に座りたいと思っているのに!

いいねえ。座ってほしいねえ。
しかし、実際のところ秘書ってのはどんな女性なんだろう。そんなもん付けてもらったことがないからわからない。本書の「秘書とは」の項目を見てみると、こんなことが書いてある。

基本的に秘書には二種類のタイプがある。ひとつは口説きやすい秘書で、もうひとつは口説きにくい秘書である。
(中略)
ほかに秘書を分類する方法はあるかい? 足、腰、臀部、胸、口、指、その他には、いまは思いつかないが、君にはわたしの言いたいことがわかるだろう。男はもっぱら下でジタバタするだけなのだ。

男尊女卑もはなはだしいが、14年前の本なので許してやっておくれ。