同じものを集める習性

ワハハ本舗主宰の喰始さんが2年前に出された“変なグッズ”コレクションの本を読んでいたら、とても気になる箇所があった。

喰始の変がいっぱい (ケセラbooks)

喰始の変がいっぱい (ケセラbooks)

巻末に、喰氏と似たようなコレクター志向をもつDJ OZMA氏との対談が収録されているのだけど、その中でOZMA氏がこんなことを言っているのだ。

あと、昔四人組のAURAというバンドがいまして。“みんなのれっず”“あなたの子れっず”“龍巻きのピー”“ぷりんすマーブル”と名乗るメンバーが、それぞれ違う色で髪を染めて、四色の髪の毛でやってるバンドなんですけど、このバンドがインディーズ時代に『Wendy〜君だけに』という限定二千本のビデオをリリースしてまして、僕はそのうちの十八本を所有しています。最終的に二千本コンプリートするまで頑張ろうと思って、見つけるたびにゲットしています(笑)。

ここにもいたか、と思った。いや、おれはさすがにAURAのビデオは集めてないけど、この「同じものを集める」という行動は、コレクター研究をしているとたまに見かける習性なんだな。

ゲームが好きな人なら、何年か前にネットで随分話題になった「悶えろ!!燃えプロゲッターズ」というサイトを覚えているだろう。いまはもう削除されてしまったが*1、『燃えろ!プロ野球』のファミコンカセットを中古ゲームショップからひたすら買い集め、五重塔にしたり、棺桶を作ったり、風呂に入ったりしていた、狂気すれすれの痛快なサイトだった。

で、まあ、それは極端な例だけども、このようにコレクターの中には、同じものをいくつも買ってしまうという行動をとる人が、ときどきいるのだ。この心理ってなんだろうね。同じお金を使うなら、いろんなものを買った方が楽しいはずなんだけど、なぜか同じものを集めてしまう。AURAのビデオも、燃えプロも、タダ同然の値段で叩き売りされている、という共通点はあるけれど、安さだけがその理由ではないと思うんだよね。

で、そんなことを言ってるおれも同じもの集め系の人間なのだった。


▲杉山会長の本は見かけるとつい買ってしまう。まれに数千円の値付けがされているときもあるが、そういうときはスルーする。


▲覆面歌手レコードのベスト3。中でも水木豪&ウルフは大好きで、見かけたら必ず買っている。あ、必ずっていうのは嘘。一度2500円付いているのを見たときはさすがに買わなかった。

*1:重いけれどweb archiveでかろうじて見られる