街角の似顔絵描きコレクション 6/8

じつは前回のサンシャイン60も、前々回の東京タワーも、どちらもまだ結婚する前の女房と遊びに行った場所だ。つまり、おれって奴は彼女とデートに出掛けておきながら、彼女そっちのけでこんなものを描いてもらっているわけだ。我ながら向こう見ずな行動に出たものだと、いまさらながら思う。

しかし、どんな状況であれ、目の前に似顔絵描きがいるのを見つけたら、黙って通り過ぎるわけにはいかない。もちろん、二人で描いてもらう、なんて無駄なことはしない。彼女を横で待たせて、自分ひとり描いてもらうのだ。なにしろこれは「思い出作り」でやってることではないのだ。コレクション活動と、彼女とのデートとは関係ない。それはそれ、これはこれだ。

ところで、関東近辺に暮らしている若者たちのデートといったら、東京ディズニーランドに行くのが定番だわな。もちろん、おれだって行ったのさー。

ほれ!

さすがはディズニーランドだねえ。園内の似顔絵師がレスリーさんという白人女性だったよ。出来上がった作品も、どことなく洋風な香りが漂っているじゃないか。でも、絵のサイズが妙にでかいのはなぜだろう。メガネがひん曲がってるのはなぜだろう。金田賢一に似てるのはなぜだろう。彼女をほっぽらかしてこんなものを描いてもらってる男のところに嫁に来てくれたのはなぜだろう。