古本たずねて神戸弾丸ツアー その5

元町を後にした我々は、市営地下鉄海岸線の夢かもめに乗って、新長田へ向かう。
駅を出て、トコトコ歩いて、どこかのショッピングセンターの中を通り抜けていくと、なんか見えてきた。

この赤い爪先は!?

もったいぶるほどのこともないか。いまや長田区といえば、これ。

神戸市須磨区出身の故・横山光輝先生にちなんで、阪神大震災の復興のシンボルとして作られた鉄人28号のモニュメントだ。やっぱ神戸に来たらこれを見ておかないとね。おれは世代的にガンダムは全然ピンとこないんだけど、鉄人は大好きだった。子供心に「あのリモコン(レバー2本を前後するだけで操縦できる)はないよなー」と思っていたけど、それでもやっぱり懐かしい。ファミ通町内会に「横山光輝三国志横山光輝さん獄死)」ってネタが載ったときはコンニャロー! って思った程度には横山ファンなんだぜー。

鉄人と記念写真を撮ったら、またちょっと腹ごしらえのために移動する。人に連れられて歩き回っているので地理関係がよくわからなくなっているのだが、マルゴ市場という超ローカル商店街のようだ。アメ横というか、もつやき宇ち多"のある京成立石仲見世をもう少し寂れさせた感じのところだ。

もう、どこにでも連れてって。ヤスケンさんのリードがあまりにもうまいので、全部、身を預ける気持ちになっちゃっているおれだ。
で、この魔窟っぽいところで何を食べんのかと思ったら、そば焼きだという。「焼きそば」じゃなくて「そば焼き」。何それ?

出てきたそれは、一見したところ塩焼きそばのようだ。細く刻んだキャベツと一緒に中華麺が炒められている。ずるずるっと啜ってみると、キャベツとおかかの味しかしない。これは、備え付けのソース(辛めと甘めと2種類あり)をお好みでかけて食べるものなんだそうだ。テキトーだなあ……と笑いつつ言われたとおりにソースをかけてみると、これが普通のソース焼きそばよりずっと旨い。なんだこれ! ソースが旨いのも確かだけど、麺そのものの味もいいんだね。いろんな名物があるもんだなあ。

そば焼 いりちゃん

食べログそば焼 いりちゃん

よく考えたら朝からもう4食目で、しかもそのうち3食は麺。古本の旅だか麺の旅だかよくわからなくなってきたので、ここらで軌道修正をしよう。

どこをどう通ってたどり着いたのか覚えていないけれど、メトロこうべの古書街というところに案内していただいた。ここは、ネットにあった説明から引用すると「神戸タウンから星の広場にかけて中間通路に」3軒の古本屋が本棚を並べているエリアだそうで、神戸の古本ファンにはお馴染みの場所らしい。

しかし、どう見ても3軒ってレベルじゃねーぞ。向こうの方なんか霞がかかっていてよく見えないよ。ものすごい量の本が並んでいて実に壮観だ。でも、地元の人には馴染みきった風景なのか、お客さんの数はまばら。それに、古本界の吹きだまりみたいな場所なので、並んでいる本も数は多いけど、欲しいと思えるようなものはなかった。
だけど、いいんだ。こういう店を肉眼で見ることが出来たのは、レア本を何冊もゲットするより、よっぽど貴重なことなんだ。

このあと、ヤスケンさんご夫妻と昼呑みが出来る居酒屋でイッパイやって(本日5食目)、次なる目的地へ向かう。

途中、商店街の出口のところに警察官がいたので、何かな? と見てみれば、現場保存用の黄色いテープ。また殺人現場か!(白骨死体が発見されたわけではありません)

古本屋めぐりをすると事件現場に遭遇するの法則が生まれたりしつつも、旅はまだまだ終わらない……(そして、その6へ続くんだぜ)