古本たずねて神戸弾丸ツアー その6

朝イチに「ひょうご大古本市」からスタートしたことで、神戸近辺のおもな古本屋の品揃えを一気に見ることが出来た。そのうえ安田謙一さんのご好意で、主流からはちょっと外れた味のある店々を効率よく回ることも出来た。次第に日も暮れ始めてきたので、そろそろ今日は終わりだろう……と思っていたところに、ヤスケンさんが元気よくひと言。

「もう一ヶ所、いいところがあるんですよ!」

ということで連れて来られたのが、阪急電車の六甲駅にほど近いところにある神戸学生青年センターだ。

オッサンがこんなところに何の用があんのよ? と、読者の皆さんはお思いでしょう。おれもそう思ったよ。聞くところによると、ここではちょうどいま「第14回六甲奨学基金のための古本市」というのをやっているのだとか。市民や有志たちから不要の本を集めて、それらを安く販売し、売り上げ金は留学生や就学生の支援活動に役立てているんだね。エエ話やー。オッチャンも本買ぅたるでー。

本はすべて一律300円。雑誌は100円。経費&人件費削減のためにレジとかそういうものもなく、代金は募金箱にチャリンと放り込む式だ。ま、さすがに不要本の山なので掘り出し物は期待できないが、しばらく棚を眺めていて、機会あれば読もうと思っていた本を見つけることが出来た。

 
左)業界の大先輩に申し訳ないが、これが300円なら買わざるをえない。
右)あまり買いたいものがなかったときの強い味方、保育社カラーブックス。

いやしかし、こういう古本屋(?)の存在なんて、地元民じゃなきゃ絶対にわからないよな。ヤスケンさんと出会えていなかったら、おれの神戸ツアーはそんなに盛り上がることもなく、きっと味気ないものになっていたことだろう。ヤスケンさん、いれめさん、ありがとう! お二人のおかげで神戸が大好きになれました! ではまたいつか!

「うち、近くなので寄っていきませんか? 飲みながらレコードでも聴きましょうよ」

お邪魔しまっす。……(その7に続く)