古本たずねて神戸弾丸ツアー その11

なんか旅の思い出を反芻して楽しんでるのはおれだけで、読者の皆さんは退屈してない? コレクターが古本屋、中古盤屋をめぐるだけの日記なんて、もしかして全然おもしろくない? だとしても、ここまできたら東京に帰るまでやめらんないけどな。まだまだ続くよ、今回は元町駅周辺の探索!

元町駅周辺のショップは、前日、安田謙一さんと歩いたときに、だいたい教わっておいた。そんときは古本屋を中心に見て回ったので、レコ屋は飛ばしておいたんだな。それを今日、ひとりでまわろうというわけだ。

まず、最初に訪問したのは「ハックルベリー」。洋楽メインの店だったけど、邦楽のドーナツ盤もそこそこの量がある。しかも、100枚入りぐらいの段ボール箱が、店内のあっちこっちに適当に置かれているのがおもしろかった。おまけに、邦楽は主力商品じゃないためか、値段も手頃。

 

結局、ここではこまどり姉妹の『浮草三味線/涙のラーメン』を買った。この曲、一昨年の11月に見た映画『こまどり姉妹がやって来る ヤア!ヤア!ヤア!』で聴いてすごくよかったし、実は、昨晩お邪魔した安田謙一さんチの巨大なレコ棚にも、これが面出しして飾ってあったんだよね。というわけで、負けじとおれも買ってしまったのだった。

りずむぼっくす」は、三宮の方に店舗がたくさんあるんだけど、こちらの元町にも一軒だけある。チラッと覗いてみたところ、かなり品揃えのしっかりした店のようで頼もしい。でも、頼もしい店にはあんまりおれは用はないんだ。店内をぐるりとひと回りして退出した。すまん。

そういえば、現地を訪問しているときはまったく気がつかなかったけど、この写真の右となりに写ってる「ビデオVOX」ってのはなんだろう。中古ビデオ屋だったのかな? でも、そんな店だったら見逃すはずはないと思うんだよな。アダルト店だったのかな。

さてさて、モトコーから元町へ抜け、中古レコ屋を2軒見たところで、のどが渇いてきちゃったよ。足も棒になりかけてる。サ店で休むか、いっそのことメシでも食うか……と思案しているおれの目の前に、柳原良平先生のトリスおじさんがニカーッと微笑むイラスト看板が! 飲んでけ、ってか? ハイボールを!

揚げシウマイでハイボール。たまらんね。どこの土地で飲んでもトリハイはうまい。もやしナムルもうまい。
よく見たら、店内にはモニターがいっぱいあって、競馬中継をやっている。おれはギャンブルしないのでどこのなんというレースなのかわからないけど、ここはそういう人のための店なのだろう。浅草にも同じようなのがいっぱいある。

ちょこっとガソリンを補給したら、またさらに歩き出す。なんとかっていうアーケードを歩いていると、ちょっと変わった本屋を見つけた。「OUTLET」って書いてある。アウトレットっていうことは、ようするに“ゾッキ本”だね。

ま、とくに買うものはなかった。

さらに三宮へ向けて歩くうちに、今度は明石焼の店を見つけた。おれさあ、たこ焼きみたいな熱い食い物が大好物なんだけど、なかでもこの明石焼が好きでねえ。都内でも見かけるとついフラフラと入っちゃうくらいだから、あーた神戸でそんなもん素通りできるわけがない。

入ったのは「たちばな」というところ。あとで知ったが有名店だったらしい。たしかに熱くてうまかったなー(温度で有名なわけではないと思うが)。しっかり口蓋も火傷して、たいへん満足のおれなのだった。……(その12に続くのでーす)