9月に見た映画

9月は札幌まで古本の仕入れ旅行にいってきたわけだが、帰りの新千歳空港内の映画館(じゃがぽっくる劇場!)で時間が合わずに『ロボット』を見損ねたのが痛恨の極みであった。それ以外は、食い物うまく、酒もよし、本の収穫もたっぷりあって、道が広いから車も走りやすく、ヒグマにも遭遇せずに最高の旅だった。次は名古屋か広島あたりを攻めにいく予定。

  1. パッチギ! LOVE&PEACE(9/2 DVD)★★
    • いろいろ言われてる作品だが、このセリフ→「芸能界ってどうして在日だってこと隠さなくちゃならないんですか?」を音声として記録しただけでも価値ある作品と言っていいのではないか
  2. ワイルドバンチ(9/3 DVD)★★★★
    • 銀貨だと思って盗んできた袋を開けたら「ワッシャー!」にワロタ
    • ワイン蔵でゴーチ兄のヘソ毛をちょこちょこいじってる女
    • ラスト、ターゲットでもありライバルでもあったパイクに死なれて、呆然としすぎるソーントン(ロバート・ライアン)がいい
  3. コンテイジョン(9/11 新橋文化)★★
    • 突然発生した致死性のウィルスが世界中に感染していく様子を描いた菌映画。この手の映画にしてはパニック描写が控え目で、全体的に静かなトーンで貫かれている
    • 災害に乗じてデマを飛ばし民衆の指示を集め自分の地位を高めようとする自称ジャーナリスト、というどこかで見たような糞野郎をジュード・ロウが好演
  4. TIME/タイム(9/11 新橋文化)★★★
    • 最初に「人類は遺伝子操作で25歳までしか生きられなくなったよ。そのかわり時間を買うか奪うかすれば永遠に生きられるよ。残り時間は腕にデジタル表示されるよ」というズッコケ設定が説明された瞬間に帰ろうかと思ったんだけど、我慢して最後まで見たらすごくおもしろかった!
    • この映画での人生時間のやりとりが資本主義をカリカチュアしているのは明白。二人の逃避行がボニー&クライドなのもすぐわかる。でも、小覇王さんの「これは変種の吸血鬼映画だ」という指摘にはなるほどと思った
    • ぐんぐん惹き込まれて、しまいには感動さえしつつあったのに、最後にちゃんと「100万年パック」が用意してあったところでまたズッコケた
  5. 桐島、部活やめるってよ(9/13 丸の内ルーブル)★★★★
    • 単独でレビューを書いたのでこちらを参照くだされ
  6. キャビン・イン・ザ・ウッズ(9/16 浅草公会堂)★★★★
    • したコメ映画秘宝まつりにて
    • 死霊のはらわた』などに代表される“森の奥の小屋で魔物に遭遇する系”の変種。詳しいことは見てのお楽しみ(一般公開は2013年3月頃を予定)
    • 今回、残念だったのは上映のプリントが暗く、魔物がほとんど視認できなかったこと
  7. ディクテーター 身元不明でニューヨーク(9/18 おおたかの森SC TOHOシネマズ)★★★★
    • これを“ローマの休日系”と言ったらW・ワイラーにヘプバーンボムをお見舞いされそうだが、ようするに独裁国家のリーダーがNYで珍道中を巻き起こす話
    • 処刑、核ミサイル、差別、脇毛、ヘルペスフォレストガンプ、フルチンターザン(笑)。最高
  8. 地獄に堕ちた底抜けナチ映画祭り(9/24 新宿 ロフトプラスワン)★★★★★
    • 特定の映画を1本見たってわけじゃないけど、いろいろナチ映画のおもしろ場面をたっぷり見せてもらった
  9. アルゴ(9/25 内幸町 ワーナーブラザース試写室)★★★★
    • 1979年イランの米大使館占拠事件で、襲撃直前に脱出した6人をカナダ人の映画撮影班に偽装して国外へ逃れさせようとした実話の映画化
    • 実話とは言え、入国カードの写しがないのを「空港が失くしたんだと言い張れ!」とか作戦がアホすぎで、でもこんな作戦に翻弄されるイランはその上を行くアホだなと思わされてしまう。でも、ベン・アフレックのサスペンス演出は素晴らしい。脇の下に嫌な汗をたっぷりかいた
    • おれ『アルマゲドン』とか『パールハーバー』みたいな底抜け超大作に出てるベンアフが大好きなのに、こういう普通にいい映画に出られると(あろうことか監督までされると!)正直、戸惑っちゃうんだよねー

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