沖縄本島ブックオフ支店全制覇ツアー その1

昨年マレーシアへ行ったときに初めてLCCというものを利用して、「飛行機ってこんなに安く乗れるんだ!」と驚かされ、それ以来、ことあるごとにLCC(とくにお気に入りのAir Asia)のサイトをチェックする癖がついた。LCCは格安航空会社というぐらいだから通常料金でも安いのに、それよりさらに安いバーゲンチケットを定期的に売り出すからだ。

「東京(成田)〜沖縄(那覇)が3,900円!」

2月の頭にAir Asiaのサイトでそんなバーゲンチケットの広告を見て、目を疑ったね。マジデスカ。これなら往復しても7,800円。新幹線で名古屋へ行く片道料金よりも安い。これはもう行くしかないな、と。

なんでこんなに安いかというと、ひとつには利用できる期間が限られているということがある。これは会社勤めしていて、簡単に休みがとれない人には難しいところだが、自営業の自分にはまったく問題ない。チケットに合わせて休みをとればいい。そして、Air AsiaなどのLCCは1日1便だけの往復だったりするので、搭乗できる時間帯も限られている。具体的に言うと、帰京の便は22:00に成田に着いたりするのだ。東京の西側に住んでいる人だと、たとえ帰京してきてもその日のうちには家に帰れなかったりするわけ。しかし、これも千葉県に住んでる自分にはほとんど影響がない。

というわけで、2月の25日から28日まで、バビューン! と沖縄まで行ってきたわけだ。

出発した日の東京の気温は、たしか7度か8度くらいだったな。で、那覇に着いたら19度。すげーあったかい! 残念ながら那覇に着いたのが夜7時なので、いきなり南の島の青さを体感するわけにはいかないのがLCCのつらいところだが、贅沢は言わない。ダウンを脱いで長袖Tシャツ1枚で歩ける気持ちよさで十分だ。

空港からゆいレール那覇市内を蛇行しながら横断しているモノレール)に乗って、予約したホテルのある美栄橋まで行き、チェックインしてシャワー浴びたら夜の街へ繰り出す。いまさらだけど、このときまで次のツアーはどこへ行くのか、ツイッター上では内緒にしていたんだよね。で、いきなりつぶやいたのが、

「沖縄ひめゆり通り店にて、7冊購入」

ブックオフめぐりのためだけに沖縄まで行っちゃうバカヤロウに、みんなズッコケてくれただろうか。いやしかし、ほとんどウケたい一心で生きているようなおれだけど、今回ばかりはみんなの反応はどうでもよくって、ただひたすら自分が楽しむつもりで来た。これまでブックオフめぐりをしてきた神戸、大阪、札幌、名古屋はどれも地方の大型都市だ。それに対して、那覇はモロに観光地であり、リゾートだ。旅に来たー! って感じがするのよ。

着いた早々に1軒目を踏破したが、時刻はもう夜9時をまわっている。ってことは、酔っぱらいターイム。

今回、飲食に関しては何も下調べをせずに来た。沖縄はその方が絶対楽しいぞ、と、おれの中の旅人くんが囁いたからな。牧志駅で下車して、国際通りを西へぶらぶら散歩する。途中、脇道へ入ったところに老舗っぽい沖縄居酒屋があったが、お座敷しかなくてほぼ満席。そんなところへ一人客が紛れ込んでも違和感バリバリなので退散。

二軒目にのぞいた「波里」という店は、先客が誰もいなくてガラガラだったけど、雰囲気がいいので着席。まずはオリオンビールに、海ブドウ、やんばる地鶏の串焼き、島らっきょうの天ぷらなどを注文。すると、これがいちいちうまいじゃないか! 当たり。なのに、どうしてお客さんいないんだろう。ひとりビールをちびちび飲みながら、その秘密を考える。

秘密もなんもなかった。たまたま客が切れてただけのことで、30分もしないうちにパタパタお客さんが来て、あっという間に満席になっちゃった。

こうなると、もう居心地が悪くなっちゃうのがおれのイケナイ癖で、とっとと退散。国際通りのレコード屋で闘牛のCD買って、沖縄そばのチェーン店でソーキそば食ってホテルに帰った。初日の夜、大当たり! とまでは言わないが、なかなか幸先のいいスタートだ。

その2へ続く)