沖縄本島ブックオフ支店全制覇ツアー その6

さて、ダム見学を終えて、初の沖縄ダムカードも手に入れて、山を下りる。まだ雨はやんではいない。那覇方面へ粛々とクルマを走らせてたどり着いたのが、沖縄では5軒目となるブックオフ「具志川店」。ここで6冊を購入。

ここでも、ちょっと大物の収穫があった。

それは『俺たちには土曜しかない/瓜田吉寿』(1975年/二見書房)というもので、70年代中期にたくさん刊行された、いわゆる“暴走族本”だ。これがいま、古本業界では非常に高騰していて、滅多に市場に出てこない。神保町を歩けばいくつかの古書店のガラスケースに並んでいるのが見つかるけど、だいたいどれも5,000円〜10,000円前後と、非常に高値が付けられている。

マニタ書房には、ご存知のように「不良」とか「ヤクザ」なんてジャンルがあるくらいだから、ぜひとも暴走族本も並べておきたかった。でも、ブックオフはもちろん、どこの古書市でも見つからないんだよね。いや、仮に古書市に出てきたとしても、ある程度の値が付けられていたら仕入れにならない。そんな本が、まさかのブックオフで、しかも105円コーナーで発掘できたんだから、これはちょっとセドラー冥利に尽きる体験だな。

もちろん、これを店頭に並べるときは、うちも商売だからそこそこの値を付けることになる。まあ、古本屋ってのはそういうもんだからご理解いただきたい。なにしろ、こちとら沖縄まで足を運んでるわけだしな!

さて、竹内力と〜、暴走族で〜、飛行機代の〜、元とった〜、とイイカゲンな鼻唄をうたいながら、最後のブックオフへ向かう。そうして、ようやく雨がやんだ頃に到着したのが、6軒目の「コザ店」。ここでは大物の収穫はなかったものの、マニタ書房向きのいい本がいくつもあって、8冊購入。

というわけで、これにてブックオフの「日本最南端支店の踏破」、並びに「沖縄県の全6支店の踏破」を無事に達成することが出来た。わー、おめでとう、おれ〜。

これでもうクルマは不要になるので、おもろまちのレンタカー配車センターへ返却しなければならない。が、その前に、ネットで調べておいたヤマト運輸の営業所へ立ち寄る。ここまで仕入れた本を宅配便で送ってしまうためだ。ただし、送った本が何かのトラブルで紛失しないとも限らない。他はともかく、「竹内力セーター」と「暴走族の本」だけは確実に持って帰りたい。なので、この2冊だけは自分の手荷物として持ち帰ることにする。

荷物の発送が済んで、今回計画していたミッションはすべて終了した。あとはもう帰ってもいいんだけど、まだ帰らずにもう一泊するんだな。なぜなら、最初にも説明したように、LCCのバーゲンチケットは使える日程に制限があるから、自分の都合のいい日に帰るってワケにはいかないの。でも、無理して(割高なチケットをとって)今夜の便で帰るよりも、1泊余計に泊まってでも、明日のバーゲンチケットで帰る方がずっと安いんだもんね。だから、今晩と、明日の夕方までは、まだまだ沖縄を満喫できる!

その7に続く)