真打ち登場! ヒゲとポニーテール

テレビや雑誌で紹介されているベストセラー・ランキングなんてのは、リサーチ会社、出版社、著者、エージェンシー、場合によっては芸能プロやらが絡んでいて、そのデータに信憑性はあまりない。実際、売れてる本が上位にきてるんじゃなくて、“売りたい本”が上位に並んでいたりするわけよ。まあ、ベストセラーランキングなんてベストセラーを読みたい人が見るものだから、それでいいんだけどね。

それよりも、本当にたくさん売れた本を知りたかったら、ブックオフへ行くといい。といっても、宮部みゆきとか、石田衣良とか、京極夏彦とか、伊坂幸太郎とか、超が付くようなベストセラー作家たちについては、ブックオフなんか行かなくてもまあわかる。そうじゃなくて、もうちょっと無名だけど、ひと知れずたくさん売れてる本というのが、ブックオフの105円コーナーをハシゴしていると、だんだん見えてくるんだな。ようするに、どこの支店に行っても棚に並んでいる本ね。これも、そんな本のひとつだ。

我がブログで言うところの「短期間に巨万の富を築いた素晴らしい起業家の方々がお書きになられた本」というわけだが、まずはド直球のタイトルに圧倒される。

著者の関口会長については、いまさら説明するまでもないかな。起業したり、潰したり、また起業したり、解任されたり、いろんなことをやってるうちに大金持ちになり、いまは何をやってるのかよくわからないポニーテールの素敵なおじさま。その一方で、競走馬フサイチ軍団の総帥として一般には馴染み深いお方でもある。

本書はタイトルこそ「金持“学”」となっているが、あんまり学問的なことは書かれてない。ただひたすら「わし、すごい!」「わし、お金持ち!」「わし、セレブ!」って吠えている本だ。本書には、そういった関口会長の素敵エピソードが満載されている。

で、本文もいいけれど、実は本書の最大の見所が巻頭のカラーグラビアなんだな。こればっかりは見てもらわないと伝わらないので、サービスしちゃおう。


ギロッポンヒルズでくつろぐ会長。ワイングラスの向こうには哀愁の東京タワー。会長はなんといっても“顔”に力がある。圧倒的。イヤとは言わせない迫力。


▲会長の身の回りの品。100万円のメガネってすごいなー。どんだけ見えるんだよ、って話だよな。女湯とか透視できるんじゃないのか。


▲総工費25億円をかけて名古屋におっ勃てた豪邸。パルテノン神殿って自分で言っちゃうところがすごい。ぜんぜん住みたく感じさせないのもすごい。


▲著名人とのツーショット写真を見せたがるのも「短期間におかねもちになられた方」の特徴といえる。そういえば、とあるトレカ屋さんでもこんな写真見たことあるなあ。


▲で、グラビアの最後はこの写真でシメる。どこがというわけではないんだが、なんとなく包茎手術の広告っぽい感じがするのは気のせいだろうか。

「おかねもち」本としては非常にわかりやすく、かつ、入手もしやすい本なので、ぜひ皆さんも手に入れて、極上のワインを味わうかのように楽しんでいただきたい。