予告の本棚 3/3

『無限の本棚〈増殖版〉』の増殖原稿、最後の紹介は巻末に収録した伊集院光さんとの対談です。TBSラジオ伊集院光とらじおと」には、わたしも水曜日の人気コーナー「アレコード」にたびたび出演させていただいています。

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■増殖の3

ラジオのリスナーならご存知の通り、伊集院さんは変なレコード(アレコード、おバ歌謡)はもちろんのこと、町歩きで見つけたいろんな珍物件を写真に撮ったり、変なカルタを集めたりするなど、実はコレクターとしても非常にユニークな視点を持っている方なんですね。

この機会に、そのへんの話をぜひ聞いてみたいということで、多忙なスケジュールの合間をぬって時間を割いていただきました。いちおう「対談」という形をとってはいますが、出てくるエピソードがいちいちおもしろくて、しかも磨き上げられた話術にぼくなんかが太刀打ちできるはずもなく、実際には伊集院さんへのインタビューみたいなものですね。

コレクションというテーマで芸能人が話すと、どうしても物量やその価値に話が向かってしまいがちですが、伊集院さんの場合はまったく違うベクトルに向かっているのが素晴らしかったです。紙幅の都合で大幅にカットせざるを得ませんでしたが、それでもおもしろさは保証します。

それから、今回は文庫用にあとがきも書き直しました。よく、書籍が文庫化されたときに元本の「あとがき」を再録したあとに「文庫版あとがき」が続くものがあります。あれ、なんかクドい感じがしてぼくはあんまり好きじゃないんですよ。それで、今回は元本のあとがきは掲載せずに、あらためて文庫版のためのあとがきを書き起しました。

伊集院さんとの対談は、あとがきを入稿したあとに行われたので、氏への謝辞をあとがきで延べることができませんでした。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

というわけで『無限の本棚 〜手放す時代の蒐集論〜〈増殖版〉』は、ちくま文庫に生まれ変わって本日発売です。トークイベント、サイン会、なんでもやりますので、版元(筑摩書房)でもわたしに直接でもかまいませんので、遠慮なく声をかけてやってください。どうぞ、よろしくお願いします。