ここまでに6軒のブックオフをまわって初日は終了。午後2時過ぎに名古屋へ到着してからの6軒だから、十分な結果だと思う。いい本もいっぱい買えたし。
で、旅のお愉しみといえば、もちろん“土地の酒場”での一人飲みだ。おれ、東京にいても一人でしんみり飲むのが好きなタチだから、旅先で一人も全然オッケー。むしろ積極的にそうありたいと願うほどだ。一人で飲んでるとさ、いろんなこと考えるんだよね。その大半はくだらないギャグだったりするんだけど、難航していた原稿の突破口となるヒントを見つけたことも数知れずある。
初日はあんまり名古屋に深入りせず、ネットで見つけた手頃な店「もつ焼き やまと」に入る。手頃ってのは「お値段的に」でもあるけど、「ホテルから歩いていける近場の店」という意味でもある。
朝挽きの豚を出すのが自慢という店で、まずはハツ刺しから。お飲物は? さすがにこっちでは「江戸っ子」や「大松」のような下町系ハイボールを望むわけにはいかないので、酎ハイを。でも、こういう普通の酎ハイも大好きなんだよなー。あの酸っぱい汁が入った憎っくき“ハイサワー”ではなくて、焼酎(銘柄なんかなんだっていい)をただの炭酸で割っただけのやつ。これがいいんだ。
焼き物は、フワ(肺)とノドブエをいただく。横にちょこんとカラシ味噌がのってるのはやっぱり名古屋流ってことだろうか。いや、しかし、地元の行きつけで食うもつ焼きもうまいけど、旅先で食うもつ焼きもうまいなー。
ところで、このレポートを書くために当時のツイートを読み返してるわけだけど、この店で飲みながら、おれは「次のツアーは東北だろうな」なんてつぶやいてる。まさか、この3ヶ月後に沖縄へ行くことになろうとは、本人さえも考えていなかったのだった。
さて、名古屋まで来たからには、もつ煮込みの味も確かめてみないわけにはいかない。お兄さん、煮込みひとつ追加で。どんなアンバイかなー。
味噌、甘めぇ──っ!!
だいたい予想していた通り。でも、どれもおいしかった。最後に、この店自慢のラーメンもいただいて(さすがに400キロも運転して体力を消耗していたからか、野菜と肉が山盛りのラーメンもペロリといけた)、まっすぐホテルへ戻る。ホテルでは、マニタ書房が取材を受けた記事の校正をチェックして、ベッドへもぐりこんだ。
(その4に続く)