暫定! 好きなブックオフベスト10!

昨晩は、とみさわ昭仁ライター生活30周年記念イベント「蒐集100万年@新宿ロフトプラスワン」へ、たくさんのお客様にお越しいただきまして、ありがとうございます。30周年と言いつつ、およそ50年に渡るコレクター人生のあれこれを詰め込んだイベントだったもんだから、ひとつひとつのネタについて語りきれなかった感はありますな。でもまあ、それはまたいずれ、還暦祝いのときにでもやらしてもらいましょう。

んで、イベントのときのはちょっと早足で「とみさわの好きなブックオフベスト9」を紹介したんですが、ちゃんと記録に残しておいた方がいいと思うので、あらためてここへ掲載します。あれからランクイン店舗を若干入れ替えたりして、「ベスト10」にしてあります。

■第10位! 「京都六地蔵店」

まず、ポイントは黄色くないとこね。おそらくおもちゃ屋さんかなんかの跡地に居抜きで入ったんだと思うけど、あえて黄色く塗らずにもとの外壁の白タイルを活かした外観が素敵。ヘンな赤い針金オブジェも、何かワクワクが始まる予感がする。たしかここに行ったときは早く着きすぎて、店が開くまで外で5分ほどボーッと立ってたことを覚えてるよ。


■第9位! 「八王子大和田店」

丸ごとブックオフビルである。モードオフ→ブックオフ→ホビーオフ→オフハウス→ハードオフ。どんだけオフれば気が済むのか。複合店はたくさんあるけど、これほど積み重なったブックオフはそうそうない。家の近所にこんなの出来たらうれしくて死ぬかもしれん。


■第8位! 「葛西駅前店」

ブックオフの上がまさかのジョナサンである。「それが何か?」と思う方もおられるだろうが、ジョナサンはファミレスでありながら、格安で朝から酒が飲める、せんべろ野郎にとって非常に頼もしい酒場でもあるのだ。そして、ほろ酔いで1階へ降りればそこにはブックオフ。ひとしきり古本の背をながめ、飽きたらまた上階へ……。恐怖のせんべろ古本スパイラルが完成しているスポットだ。


■第7位! 「横浜伊勢佐木モール店」

どうですか、このイカしたデザイン! ソウル・バスがデザインしたんだよと言われても、おれは信じるね。店内も広くて古本が山積みだし、文句の付けようがないハマの名店。


■第6位! 「16号狭山上奥富店店」

イベントでもうまく伝わらなかったけど、この物件の魅力は言葉ではあらわしにくい。なので写真を見てもらえれば……と言いたいところだけど、写真でも伝わりにくい。とにかく、右側に写っている巨大な看板がいいのですよ。これが、店舗から長く突き出ている庇の尖端と合体していて、なんとも不思議なエントランスを形成しているんですな。訪問時にはその不思議さを写真に収めることも試みたんだけど、日陰で暗くなっちゃうし、広角レンズじゃないからうまく撮れずにあきらめました。誰かプロに撮ってきてほしい。おれを喜ばせるだけのために。


■第5位! 「246川崎梶ヶ谷店」

ものすごく主張している。ザ・本! である。どんないい古本よりも、この看板自体が欲しいと思った。取り外して持って帰って、マニタ書房の入ってる小川図書ビルに取り付けたい。ちなみに中は普通のブックオフでした。


■第4位! 「東久留米前沢店」

東久留米の駅からバスで10分揺られ、そこからさらに400メートルも歩かされて、ようやく店舗が見えてきたときは「アルペン遺産かな?」と思ったのだが、正面にまわってみてそうではないことがわかった。なんだこれ? これも閉店した何かの店舗の跡地をそのまま塗り替えて使っているのだと思うけど、前が何だったのかはわからない。黄色いノギスの先っちょみたいなところの間に立って、「うわ―挟まれるー!」みたいなポーズの写真を撮りたい。本気で撮りたい。


■第3位! 「川口飯塚店」

またまた「なんじゃこれ?」である。埼玉県に唐突にあらわれた清里、みたいな狂ったファンシーさが素晴らしい。こういう埼玉あたりのブックオフはマイカーで行ける範囲なので、事前に住所を入れておいたカーナビを頼りに訪ねるわけですよ。ブロロロ……と走っていって、角を曲がって、これが見えてきたときのおれの驚きと喜びを想像してくださいよ。ああブックオフが好きでよかった。


■第2位! 「浦和元宿店」

見た瞬間、思わず口をついて出た。「おっぱい……」と。黄色く塗られたシャープなおっぱいの先っちょには、ご丁寧にも赤い乳首まである。絶対に“わかってる奴”のしわざだね。ここんちの住所(埼玉県さいたま市桜区南元宿2-7-8)をGoogleマップで検索して、衛星写真で見るとまた楽しいよ。あとストリートビューで周囲を歩き回ったりするのもいいね。ブックオフって、ほんといろんな楽しみ方がある。


■そして栄光の第1位は! 「高萩店」!!!

ズドドーン!

正面入り口のドアから人間のサイズを推し量ってみると、上の看板部分がいかに尋常でない大きさか、おわかりいただけると思う。看板というより、そこ自体がほとんどビルのようだ。あの中に住みたい。暮らしてみたい。住所に「ブックオフ気付」って書きたい。それにしても、最初のオーナーはいったい何を考えてこんな建物を作ったのか。ていうか、元々何屋だったんだろう……。でも、そういう疑問は解かない方がおもしろい。謎は謎のままで残しておいた方がいい場合もあるのだ。

というわけで、こういうベストテンを決めたりしておくと、これから先のブックオフめぐりに「このランクに食い込む物件との出会いとランクの更新」という新たな楽しみが加わるのだった。