昨年公開された映画の私的ベストテンを「映画野郎メルマガ」2016年1月8日 vol.380に寄稿したけれど、無料メルマガなのでこちらにも同じものをアップしておく。
01位:グリーン・インフェルノ
02位:マッドマックス 怒りのデス・ロード
03位:カリフォルニア・ダウン
04位:ピクセル
05位:皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇
06位:野火
07位:ストレイト・アウタ・コンプトン
08位:バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
09位:チャッピー
10位:キングスマン
■総評:
イーライ・ロスがやってくれた!『グリーンインフェルノ』は人喰い映画の復権だけに留まらず、野蛮の逆襲エンターテインメントとしても一級の輝きを放つ。見どころは大麻にまつわる脚本の妙。どこまでも瑞々しいジャングルと、その中に立つ人食い人種ボディペイントによる緑と赤のコントラストは、映画史に残るビジュアルイメージだ。
『マッドマックス 怒りのデスロード』はオールタイムではそれほど上位には入らないが、2015年度の映画としては不満点を探すほうが困難な作品なので、この順位に置いた。
『カリフォルニア・ダウン』はアトラクションとしての映画を徹底的に追及した仕上がりで、可能な限り大スクリーンで観るべき映画。
今年は『スライ・ストーン』『ジェームス・ブラウン』『ラブ&マーシー(ブライアン・ウィルソン)』など音楽映画が豊作だったが、なかでも『ストレイト・アウタ・コンプトン』でトドメを刺された。
『スター・ウォーズ フォースの覚醒』は、よかったけれどベストテンには入らず。とても期待していた『孤高の遠吠』は、本物の不良少年たちの輝きをまるで活かせていない演出にがっかり。『クリード チャンプを継ぐ男』も楽しみにしていたが、これは〆切りまでに見られずじまい。もし見ていたら『キングスマン』はベストテン落ちしたかも。