何かひとつのテーマを決めず、思いつくまま、気の向くまま、唯一のルール「自分がおもしろいと感じたもの」という基準にだけ従ってコレクション活動をするのは、本当に楽しい。空振りする日も多いけど、ごくたまに「なんでこんなものが存在するわけ？」っていうものと出会えると、それまでの苦労はみんな吹っ飛ぶ。
この本は、横浜周辺のブックオフを１日で６軒まわるというあまり正気でない日帰りツアーをやったときに、横浜伊勢佐木モール店で発見した１冊だ。
『DA PUMP 熱風／山内晶』（サムライ出版）
沖縄系J-POPが好きで好きで仕方ない一人の男性が、DA PUMPのデビューに衝撃を受け、自分をこんなにも熱い気持ちにさせるグループのルーツを知るため、わざわざ沖縄まで出かけていって、メンバーの生家や恩師らの元を訪ねてまわったルポルタージュである。
まあね、DA PUMPほどの人気グループだし、そういう本の１冊や２冊あって当たり前、と思うでしょう。でもね、この本、自費出版なんだよ。沖縄への取材交通費も、滞在費も、印刷代も、製本代も、配本にかかる経費も、ぜーんぶ自費。というか、そもそも自費出版で選ぶ題材じゃないよね。この情熱はいったいなんなんだろう。まさに熱風。沖縄、あついなあ！
