2009-01-01から1年間の記事一覧

ヤングのハートを一網打尽

スポーツをするように投網(とあみ)を楽しむのが、いま若者たちのあいだで大人気なのは、インターネットで情報収集することに余念のないキミたちなら、もう知ってるよね! 今日みんなに紹介する本は、そんな投網の楽しさを解説してくれるガイドブックなんだ…

ぜんぜん他人事じゃない!『レスラー』

渋谷のシネマライズで『レスラー』を見た。映画館のポップコーンにはちょっとうるさいおれだけど、ここシネマライズのポップコーンは化学調味料が効いていてとくにうまい。化学調味料をきらうひとも多いが、あれは人類最高の発明だと思う。入れすぎはよくな…

ダンディ進化論

コーヒーという言葉の語源は、アラビア語の酒または飲みものを意味するガーウェーから、トルコ語のガーヴェーを経てコーヒーとなったものといわれている。 と、小粋なマメ知識から始まるこの本は、仏文学者であり、劇作家であり、脚本家であり、博報堂取締役…

パソコンなんて無かったほうがよかったろう論

仕事柄もあるし、もちろん個人的な興味もあって、パソコンについて書かれた本を読む機会は多い。いまはパソコンがあって当たり前の世の中になったから、書店にいけば驚くほどたくさんのパソコン関連書籍が並んでいる。パソコンに対して否定的な本などという…

すごい絵のレコジャケの世界(ワイングラス編)

先日のNHKに行った帰り、久しぶりに下北沢に寄って古本と中古盤をチェックした。これといった収穫はなかったのだが、いいジャケ絵のレコードを1枚だけゲット。過去紹介してきたものにくらべれば「すごい」ってほどでもないけど、デコトラ専門のエアブラシア…

33000000画素の衝撃

世田谷区砧にあるNHK放送技術研究所が技術公開をやっていて(今日まででした)、そこで見られるスーパーハイビジョンの映像がすごい、と古澤健さんのブログで知ったので、あわてて見てきた。 ▲かっこいいNHK放送技術研究所。建物の前にパラボラがあると地球…

木、青、亀、釣り、穴、月、船

あぶらだこというバンドが大好きでね、インディーズ時代のレコードはもちろん、メジャーデューしてからのアルバムも全部買って聴いていた。彼らのアルバムにはひとつ特徴があって、それは「タイトルがない」ことだ。正確にはタイトルがないわけではなくて、…

わがまま姑娘(クーニャン)

異国の嫁をもらったひとの手記シリーズ、今回は中国人のクラブホステスに惚れちゃって結婚したはいいけれど、その常軌を逸したわがまま&強欲ぶりに振り回されているジャーナリスト、山岡俊介さんの本だ。ぼくの嫁さんは異星人―日本♂×中国♀との世にもおかし…

謎の芸人「キル美」

浅草東洋館の出演者看板より。 「キル美」と書いて「きるび」さんと読むらしい。衣装がもろにアレなので、映画の形態模写芸なのかと思ったが、調べてみたらあんまり関係なくて、普段はチャンバラ漫談をやってるらしい。ようするに“一人サムライ日本”みたいな…

聴くはずのないレコード

すごくいいレコードを買った。 なんでこのタイトルに、この写真なのか。しかもLPだからデカくて無駄に迫力あるんだ。娘が成人して家を出ていったら飾ろーっと。

第八回 文学フリマに行ってきた

5月11日(日曜日)、大田区産業プラザPioにて開催された「第八回 文学フリマ」に行ってきた。収穫もいっぱいあったんだが、忙しくてなかなかレポートが書けなかった。今日ちょっとだけ時間ができたので、写真を中心に紹介したい(ようするに字を書くのがメ…

ご長寿モンスター・ナリタゴールドとカニエシルバー

そろそろ、きんさんぎんさんが熱いのではないか、と思っている。 いちおう、お二人がまだ元気な頃から注目はしていて、童謡のCDを出したと知ったときにはレコード屋にすっ飛んでいって新譜で買ったこともあるおれだが、グッズを本格的に集めようとまでは思わ…

半顔のぬしが煙草を吸う

今日ご報告するのは、いま公開中の韓国映画『チェイサー』。デリヘル嬢の連続失踪事件を題材にしたサスペンス映画で、予告編を見たときからもう観に行く気満々だったんだけど、映画館に置いてあるチラシがこんなんなっていた。 チラシが半顔ってだけで1800円…

悪魔のささやき、トレカの付録 その2

読者諸君は覚えておいでだろうか!? 以前、紹介した「非常に危険です!! トレカ」のことを! 前回の記事 サンデー・ジャポンとかいうテレビ番組があって、そのなかのテレンス・リーというひとのコーナーが本になっていて、その本には袋とじで1冊に1枚のトレ…

星になった覆面歌手

いまちょっと超絶的に忙しいので、簡単に更新できそうな覆面レコードネタを続ける(オモシロ本の紹介ネタは書くのに時間がかかるのよ)。まずはこのジャケットを見ていただきたい。 『ぶっちぎり NO文句/XQS』(1983年/東芝EMI)XQS(エクスキューズ)と名…

これもまたひとつの覆面歌手 その3

まずはジャケ写から。 『幸子/???』(1973年/日本コロムビア) 背中向けて半ケツ見せてるおねえさんが歌手本人としか思えないのだが、名前がわからない。「幸子」って書いてあるじゃん! と思われるかもしれないが、幸子はちがう。幸子はA面の曲名なん…

これもまたひとつの覆面歌手 その2

覆面歌手ネタになるとがっくりアクセスが落ちるけど、気にせずいくぜー。 今日ご紹介するこのレコも、一見すると覆面歌手モノには見えない。中野だかどこだかの中古盤屋でみつけて、単なるB級演歌なんだろうなあと思いながらジャケをしげしげ眺めているうち…

これもまたひとつの覆面歌手 その1

覆面歌手研究をしていて、やはりいちばん熱くなれるのは、文字通り〈覆面〉を装着して歌を唄う「正体不明歌手」だ。しかし、中古盤屋めぐりをしていると、微妙にそこからズレた覆面歌手にも、たくさん遭遇する。そんな中から、ちょっと味わいのある、いいレ…

DEAD OR ALIVE

聖路加国際病院名誉院長、日野原先生のベストセラーと、三流ジョーズ映画のレンタル落ちビデオ。このふたつの作品は、お互いまったく関係はないんだけど、でも、並べてみるとそれぞれが裏表の関係にあることが、わかる。 「揺りかごから墓場まで」という言葉…

最後のゲーム超人

いまでは仕事でもプライベートでもすっかりゲーム雑誌とはご無沙汰しているおれだけど、かつては複数のペンネームを使い分けて、あっちゃこっちゃのゲーム雑誌で原稿を書いていた。とはいえ、ゲーム攻略はヘタッピだったし、ゲーム文化論をエラそうに語れる…

覆面歌手のルーツをさぐる その3「初代コロムビア・ローズ」

コロムビア・レコードは、ミス・コロムビアの活躍でかなりおいしい思いをした……かどうかは知らないが、1952年にミス・コロムビアの妹分のような存在として、初代コロムビア・ローズをデビューさせる。やっぱり覆面歌手である。最初は「初代」なんて付いてい…

覆面歌手のルーツをさぐる その2「ミス・コロムビア」

ビクターの金色仮面がヒットしたその2年後、ライバルのコロムビア・レコードも覆面歌手を世に送り出してくる。それが1933年に『浮き草の唄』でデビューしたミス・コロムビアである。ミス・コロムビアは本名を松原操といい、1911年、北海道小樽市に生まれた…

覆面歌手のルーツをたどる その1「金色仮面」

数あるレコードコレクションのなかで、自分がもっとも力を入れて集めているのが、いわゆる“覆面歌手”のレコードだ。このブログでもすでに何枚か紹介してきた。ただ、これまでは覆面歌手といってもちょっと亜流っぽいものばかり紹介してきたので、ここらで王…

漫画でわかる糖尿病

漫画家というのは転んでもタダでは起きないもんだ。友人の海野やよいさんが糖尿病だと発覚したのは2007年の10月のこと。元々肥満気味の人だった(本人もそれを自分のキャラにして笑っていた)し、お父様も糖尿が元で亡くなっているというし、素質はあったん…

退廃感が倍増している“らくがおジャケ”

映画館をハシゴする合間に、以下のレコードを某所の中古盤屋で入手した。 『悦楽のブルース/島和彦』(1965/コロムビア)島本和彦じゃないよ。かといって鳥嶋和彦でもない。誰も間違えないか。端正な顔立ちと甘い歌声でファンを魅了した島和彦のヒット曲だ…

日本が沈没しようとも長い灰

昨日の『リプレイスメント・キラー』なんかもそうだったけど、煙草の灰を落とさずに長く残そうとすると、中に詰められている葉っぱや不純物などが燃えたときの収縮率の違いのせいで、決して灰は真っ直ぐにはならない。大きく反り返ったり、ぐねぐねと歪んだ…

Blu-rayだけの長い灰

コメント欄にて、東森時音さんから『リプレイスメント・キラー』に長い灰がある、との情報提供をいただいた。ご報告(誰のために?)が遅くなって申し訳ない。 チョウ・ユンファが指にはさんでいる煙草が、長〜く燃え残っている。灰が少したわんでいる感じも…

すごいものを見た! もうひとつの『ウォッチメン』

なーんて興味を引きそうなタイトルで釣っといて申し訳ないが、ホントは『ウォッチメン』とは全然関係なくて、天才面打師(能面を彫るひと)が、単なるヒノキの材木の塊(かたまり)から能面をノミでがしがし彫り出していく様を記録したドキュメンタリー映画…

ヒーローの息づく世界『ウォッチメン』

『ウォッチメン』見てきたぜー。いやこれはすごかった。驚くべき映画体験だった。まだ3月も終わってないのに、今年度おれ的ベストワンが有力視されていた『イケメンバンク』をブチ抜いて『ウォッチメン』が暫定一位の座についたね(ウケようと思ってすぐそ…

日本一の千葉マリア研究男

お若いひとは知んないかもしれないが、1971年にデビューした千葉マリヤ(途中でマリアに改名)といったらけっこう人気のあるアイドルだったのだ。いや、おれも当時10歳だからよく知んないけど、そうだったらしい*1。でも、実は隠し子がいた。デビューの時点…